遺品整理について考えてみませんか

エンディング・スタイル vol.436
【水曜日】人と暮らし

“遺品整理について考えてみませんか”

先日、Eテレの人生デザインU-29で、
大分市で遺品整理の仕事をしている29歳
の女性が取り上げられていました。

ご覧になった方も多いと思いますが、29歳
の若さで、明確で強い意志を持って遺品整理
の仕事に取組んでいる姿は輝いていました。

自分が29歳の頃なら思いつきもしなかった
職業です。故人や遺族と正面から向き合える
度胸だけでも驚きです。

彼女の姿に触発されて遺品整理を専門に起業
しようとする人が増えるかもしれないなあと
頼もしく感じました。

さて今日は、万一親が急に亡くなった時に、
実家の遺品整理はどのようなことをするのか、
手順をご紹介します。

今日、参考にさせていただくのは遺品整理士
認定協会の木村榮治理事長による『遺品整理
士が教える遺す技術』です。

P32~33を引用します。写真イラストは
33ページから借用しています。

「うちの親はまだ元気」という方も、いざとい
う時のために、どんな準備をしておくとよい
のか、参考になるかもしれません。

全体を手に取って読みたい場合は書店で購入
してくださいね。

~ここから引用~
((コツ1))
スムーズな片付けの第一歩は、「やること」
を把握すること

身内が何も整理せずに他界してしまったら、
遺された誰かが片づけを担うことになります。
片づけの当事者となったら、まず「やること
リスト」を作成しましょう。

【片づけ準備としてやることを書き出す】
家族が長く暮らしていた実家には、たくさん
のものと思い出の品があふれています。

団塊世代以前の親というのは、とにかくもの
を捨てられず、使わないタオルや包装紙など
たくさんあるものです。

さらに、日常使う消耗品も多くストックして
いることが多々あります。

親御さんに限らず身内が他界したのであれば
遺品整理をすることになりますが、家一軒分
の荷物を片付けるというのは、なかなかの大
仕事。

家は売却するのか、維持するかで片づけの方
針も変わってきます。

家財道具の処分方法を検討したり、片づける
際の人手と時間、そして費用をいかに捻出す
るかなどを考えなくてはいけません。

そのためにも、やることを書き出してみると
いいでしょう。

案外やることがたくさんあって驚くことにな
るかと思いますが、頃合いを見計らって着手
しましょう。

意思確認をできる状態であれば、親がどうし
たいのか話し合ってみることも大切です。

また、時間に余裕があるならエンディングノ
ートに記入をしておいてもらうと、片づけが
スムーズになるでしょう。

~「やることリスト」を参考に順序を考える~

まずは思いつくままに「やることリスト」に
書き出しましょう。

また、それを書き込む片づけノートのような
ものを用意しておくと便利です。必要な情報
をひとまとめにすると作業もはかどります。

・ 相続の協議(親が存命なら親の生活の手配)
・ 実家の状態チェック
・ 預貯金口座の名義変え
・ 登記変更の手続き
・ 大まかな費用の算出(処理費用/交通費)
・ 関係者の意向確認、人員確保、役割分担
・ 片づけ業者、解体業者の調査、見積もり依頼
・ 片づけの日程調整

【STEP1】
いつまでに終えるのか
→最初に決める
大まかなスケジュールと人員確保
● 急がない場合

【STEP2】
関係者で仕分け
→誰が、いつ、なにを

【STEP3】
引き取り手を探す
→リサイクルショップなども

【STEP4】
片づけ業者・解体業者などに依頼
→いつまでに

● 売却先、明け渡し時期が決まっている場合
→業者主体か自分たちで片づけるのか決める

【STEP4】
片づけ業者・解体業者などに依頼
→いつまでに

プロからのアドバイス!
片づけは突然はじまることもある

突然の病気や事故で親御さん等が他界するこ
とがないとはいえません。

日々の暮らしの中で、貴重品の保管場所や家
の処分方法の確認などを話し合ったり、メモ
を取るようにしておくと、いざというとき役
立ちます。